大韓民国臨時政府という韓国の歴史修正主義

2019年4月17日

韓国の左派・民族主義的な新聞として有名なハンギョレ日報がこのような記事を掲載しています。

2019年は歴史的な年だ。2・8独立宣言、3・1革命、上海臨時政府樹立がすべて100周年をむかえる。“大韓民国”が、自主独立運動の火の手に乗って遠い他国で誕生してから1世紀を迎えたということだ。大韓民国が経てきた過去の1世紀は、実に残酷な時代だった。近代史のあらゆる矛盾と葛藤を、私たちほど尖鋭に体験した国は世界中どこにもない。植民支配、冷戦と分断、戦争と軍事独裁で綴られた韓国現代史は、そのまま帝国主義、民族主義、社会主義、資本主義、民主主義という近代のすべての理念が互いに衝突し絡まった歴史の現場だった。

韓国の左派は1919年に李承晩らによって設立された大韓民国臨時政府を大韓民国という国体の始まりととらえており、2019年は臨時政府が設立されてからちょうど100年であり、これからさらに歴史の清算が行われるだろうと書かれています。

 新たな100年を目前に控えた大韓民国の最優先課題は、清算されずにきた過去が吹きだす“百年間の悪臭”を取りはらうことだ。これ以上、過去の清算を猶予できない。裁判所、検察、警察、国家情報院、国会、学校など、社会の各領域で、過去に対する断罪までではなくとも、少なくとも冷徹な評価作業は実施されなければならない。過去をめぐる闘争は、未来に向けた闘争だ。過去を支配する者が未来を支配する。韓国の民主改革勢力の度重なる失敗は、まさに“過去闘争” “歴史戦争”を放棄したところに起因するという事実を忘れてはならない。

「過去闘争」「歴史戦争」という造語を持ち出しながら、「悪臭を取り払う」と書いてありますが、これには「徴用工」「慰安婦」などが含まれるというのは容易に想像できるでしょう。

ちなみに上記に書かれている大韓民国臨時政府という組織は、国際的に臨時政府として認められていません。当時の国民党政府(中華民国・現在の台湾)から承認を求めていましたが承認されておらず、さらにアメリカ政府も承認を拒否しています。

また、大韓民国臨時政府という名前がついている組織ですが、支配する領土や住民や主権などが存在せず、臨時政府としての要件を満たしておりません。

そのため大韓民国臨時政府は連合国や枢軸国から国家承認を受けておらず、戦後も朝鮮半島の政府として認められず、国際連合の原加盟国になることもできませんでした。そのためサンフランシスコ講和会議にも出席できておりません。

あきらかに臨時政府として問題がある大韓民国臨時政府ですが、文在寅をはじめとした韓国左派はこの大韓民国臨時政府に正統性を持たせたいというナショナリズムを持っており、2019年を「建国100周年」にしたがっている理由でもあります。

もちろん国際的にも国際法にも認められないような出来事を都合よく誇張、捏造、解釈して歴史であるとして主張したり、また自らのイデオロギーに従うように過去に関する記述を修正することは、まさに歴史修正主義であり、韓国は歴史に学べと言いたくなるほどです。

私は「南京事件は無かった」や「慰安婦はいなかった」などの言説は日本の歴史修正主義だと考えていますが、それと同じように大韓民国臨時政府も歴史修正主義の産物でしょう。

ハンギョレ日報では何の疑いもなく大韓民国臨時政府を認めていますが、それが国際的に認められることはないだろうと明言しておきます。